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コメント:井口利枝子 〜とくしま海辺通信〜
日本は海に囲まれており、海岸や干潟など沿岸域の多様な水辺環境はごく当たり前の自然として、見過ごされているのではないでしょうか?
私たちが自然観察会のおもなフィールドにしている吉野川河口干潟は、レッドデータブック掲載種であるシオマネキのおそらく日本最大の生息地であり、また、徳島県の海岸は、アカウミガメの上陸産卵地でもあります。シオマネキなど多様な生きものの生息地としての干潟、ウミガメの産卵環境としての海岸など、ウミガメとシオマネキにスポットをあてて徳島県沿岸の観察ポイントを紹介した、リーフレット「とくしま海辺通信」(日本科学協会助成)を作成しました。ひとりでも多くのひとに、沿岸の水辺環境のおもしろさに気づいてほしいと思います。
吉野川関連情報
■吉野川河口干潟「こんなに美しい空と風があることを世界に誇りたい」
四国三郎こと吉野川 は高知県瓶ガ森より発し、徳島県を西から東へ横断する 全長198キロの大河です。
河口域約500ヘクタールの中央には、約100ヘクタールの広大な中州干潟が広がっ ています。この吉野川河口干潟は、1996年、ブリスベンにおけるラムサ―ル締約
国会議において、日本で最初に「東アジア・オーストラリア地域におけるシギ・ チドリ類重要生息地ネットワーク」に参加した干潟であり、将来的にはラムサー
ル条約の登録湿地に指定されるべき、国際的にも評価の高い干潟です。また、レッ ドデータブックに掲載されているシオマネキ、ハクセンシオマネキやルイスハン
ミョウはじめ、今や各地の干潟から姿を消しつつある多種多様な生きものが、ご く当たり前に見られる場所です。それから、ダイゼン、メダイチドリ、ハマシギ
など渡り鳥の飛来数が多く、160種以上の野鳥が観察されています。なかでも、 絶滅危惧種のカラシラサギ、クロツラヘラサギ、ツクシガモ、ヘラシギ、カラフ
トアオアシシギ、セイタカシギ、ズグロカモメ、ホウロクシギ、コアジサシ等の 飛来が記録されており、地球を旅する渡り鳥にとっては、いわばエネルギー補給
のための国際レストランのような存在だと言われています。さらに、人間にとっ ても、吉野川河口は良質な海苔やシジミを産出しており、河口の広大な風景は人々に最も愛される場所として親しまれ、豊かな水辺環境を提供しています。
河口の川幅の広さ〔1300m〕は全国で1、2位をあらそうものです。
また、シオマネキの推定生息数は全国一と言われ、大都市のそばを流れる大河の河口に奇跡的に残された干潟は、まさに、日本において、すばらしい生態系を保
持する第一級の河口干潟です。
ところが、この河口干潟の真上に架かる、東環状大橋が今、着工されようとしています。
吉野川の河口干潟はみんなの宝物。河口干潟は、吉野川の命を支える大切な場所。 この東環状大橋建設は、吉野川の命のつながりを断ち、河口生態系に大きな影響を与えることが心配されています。
また、この河口干潟周辺には、もうひとつ高速道路橋が架かり、河口の入口には人工島埋め立てなど複数の大型公共事業計画が集中しています。
みんなの宝物・・吉野川干潟はいったいどうなるんでしょうか??
■シオマネキって
オスの片方のはさみが巨大化した大型のカニ。大きい方のはさみを上下にゆっくりと振って、ダンスをするのは有名です。英語では“fiddler crab=バイオリン弾きのカニ”と呼ばれています。わが国では、その生息分布は限られていますが、
吉野川河口のように、生息数が際だって多いところは他にはあまりありません。 潮が満ちてくると、器用に泥でふたをつくり、巣穴をきれいに閉じてしまう「ふ
たかぶせ行動」がみられます。また巣穴の入口を煙突のように高く泥でつくる行動も知られています。
とくしま自然観察の会HP
http://www.shiomaneki.net |
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